産業廃棄物の収集運搬では、許可証や委託契約書を確認するだけでなく、実際の運搬方法やマニフェストの運用についても正しく理解する必要があります。

例えば、次のような場面で判断に迷ったことはないでしょうか。
- 自社の廃棄物であれば自由に運搬できるのか
- グループ会社の車両による運搬は自社運搬になるのか
- 収集運搬業者が2社に分かれる場合、どのように契約するのか
- マニフェストの数量が回収時点で分からない場合はどうするのか
- 建設現場の廃棄物は誰が排出事業者になるのか
第1弾では、収集運搬業の許可、車両表示、飛散・流出防止、積替え保管などの基本事項を取り上げました。
今回はその第2弾として、排出事業者や収集運搬業者が実務上判断に迷いやすい内容を、全20問のクイズ形式で解説します。
※本記事は一般的な法令・行政資料をもとに作成しています。廃棄物の種類、契約内容、運搬方法、自治体の運用などによって判断が異なる場合があるため、個別の案件については管轄自治体へご確認ください。
第1弾はこちらから。併せて確認してみましょう。
第1問
自社から排出された産業廃棄物を、自社で処分場まで運搬する場合、産業廃棄物収集運搬業の許可は必要でしょうか。
A:原則として必要
B:原則として不要
C:運搬距離が10kmを超える場合のみ必要
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正解:B(原則として不要)
<解説>
排出事業者が自ら排出した産業廃棄物を自ら運搬する場合は、他人から産業廃棄物の収集運搬を受託しているわけではないため、原則として産業廃棄物収集運搬業の許可は必要ありません。
ただし、許可が不要だからといって、自由な方法で運搬できるわけではありません。
自社運搬の場合にも、廃棄物処理法で定められた産業廃棄物処理基準が適用されます。飛散・流出の防止、車両への表示、必要書類の携帯などが必要です。
また、他社が排出した産業廃棄物を運ぶ場合は、原則として自社運搬には該当しません。
第2問
自社の産業廃棄物を自社運搬する場合、紙マニフェストの交付は必要でしょうか。
A:原則として必要
B:原則として不要
C:運搬量が1トン以上の場合のみ必要
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正解:B(原則として不要)
<解説>
マニフェストの交付義務は、排出事業者が産業廃棄物の運搬または処分を他人へ委託する場合に生じます。
排出事業者が自ら処分場まで運搬する区間については、第三者へ収集運搬を委託していないため、その自社運搬区間について紙マニフェストを交付する必要は原則としてありません。
ただし、運搬先での処分を処分業者へ委託する場合は、その処分委託について適切な契約とマニフェストの運用が必要です。
自社運搬であっても、運搬車両に必要事項を記載した書面を備え付けなければならない点にも注意しましょう。
第3問
同じ企業グループに属する子会社の車両で、親会社が排出した産業廃棄物を運搬しました。この運搬は必ず「自社運搬」になるでしょうか。
A:同じグループなので自社運搬になる
B:法人が異なる場合は、原則として自社運搬にはならない
C:社名が似ていれば自社運搬になる
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正解:B(法人が異なる場合は、原則として自社運搬にはならない)
<解説>
親会社と子会社、兄弟会社、関連会社は、経営上のつながりがあっても、それぞれ別の法人です。
そのため、子会社が親会社の産業廃棄物を運搬する場合、通常は「排出事業者が自ら運搬すること」には該当しません。
運搬を担当する会社には、原則として該当する区域および品目の産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。また、排出事業者との収集運搬委託契約やマニフェストの交付も必要になります。
グループ会社だから自社運搬として扱えると判断せず、法人単位で関係を確認することが重要です。
第4問
排出事業者が、工場から自社の別事業所へ産業廃棄物を運ぶ場合、車両表示や書類携帯は不要でしょうか。
A:自社の事業所間なので不要
B:公道を走行する場合は原則として必要
C:県外へ運ぶ場合だけ必要
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正解:B(公道を走行する場合は原則として必要)
<解説>
排出事業者が自ら産業廃棄物を運搬する場合でも、公道を使用する運搬車両には、所定の車両表示と書面の備え付けが必要です。
環境省のQ&Aでも、排出事業者が現場から事務所へ産業廃棄物を持ち帰る場合には、表示と書面携帯が必要とされています。
一方、工場や事業場の敷地内だけで使用し、道路を走行しない構内運搬車については、車両表示等の対象となる「運搬車」に含まれないとされています。
詳しくは、環境省の産業廃棄物収集運搬車への表示・書面備え付け義務をご確認ください。
第5問
自社運搬車両の表示には、産業廃棄物収集運搬業の許可番号を記載する必要があるでしょうか。
A:必要
B:自社運搬の場合は不要
C:県外へ運ぶ場合のみ必要
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正解:B(自社運搬の場合は不要)
<解説>
自社運搬は、産業廃棄物収集運搬業の許可に基づく運搬ではありません。そのため、許可業者のように許可番号を表示する必要はありません。
自社運搬の場合に必要となる主な表示は、次の2点です。
- 産業廃棄物を収集または運搬している車両であること
- 排出事業者の氏名または名称
これに対し、許可を受けた産業廃棄物収集運搬業者は、事業者名に加えて、原則として許可番号の下6桁を表示します。
第6問
複数の排出事業者から回収した産業廃棄物を、1台の車両に積んで運搬する場合、マニフェストは1枚にまとめられるでしょうか。
A:同じ種類の廃棄物ならまとめられる
B:同じ処分場へ運ぶ場合はまとめられる
C:排出事業者ごとに適切なマニフェスト管理が必要
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正解:C(排出事業者ごとに適切なマニフェスト管理が必要)
<解説>
複数の排出事業者から産業廃棄物を回収する場合、排出事業者ごとに委託関係や処理責任が異なります。
そのため、同じ種類の産業廃棄物を同じ処分場へ運ぶ場合であっても、複数の排出事業者の廃棄物を1枚のマニフェストにまとめることはできません。
また、混載する場合は、それぞれの廃棄物について次の事項を把握できる状態にする必要があります。
- 排出事業者
- 産業廃棄物の種類
- 数量
- 積載場所
- 運搬先
- 対応するマニフェスト番号
荷下ろし時に取り違えが発生しないよう、容器、荷姿、積載位置などによって識別できる状態にすることも重要です。
第7問
排出事業者から処分場までの運搬を、途中で2社の収集運搬業者が分担することになりました。排出事業者は、最初に回収する1社とだけ契約すればよいでしょうか。
A:最初の1社だけでよい
B:最後に処分場へ搬入する1社だけでよい
C:原則として、それぞれの収集運搬業者と契約する
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正解:C(原則として、それぞれの収集運搬業者と契約する)
<解説>
排出事業者には、産業廃棄物の運搬を実際に委託する収集運搬業者と直接契約することが求められます。
運搬区間を2社が分担する場合は、それぞれの業者について、担当区間、許可区域、許可品目、積替え保管の有無などを確認し、原則として各業者と書面による委託契約を締結します。
紙マニフェストにも、第1区間、第2区間など、実際に運搬を担当する業者を区間ごとに記載します。
1社目が排出事業者に知らせず、別会社へ自由に運搬を任せることは、禁止されている再委託に該当する可能性があります。
第8問
紙マニフェストを交付する時点で正確な重量が分からない場合、マニフェストは交付できないでしょうか。
A:正確な重量が確定するまで交付できない
B:合理的な方法で数量を把握して記載する
C:数量欄は空欄でよい
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正解:B(合理的な方法で数量を把握して記載する)
<解説>
マニフェストには、産業廃棄物の数量を記載する必要があります。
ただし、排出場所に計量設備がなく、回収時点で正確な重量を確定できないこともあります。その場合は、容量、容器数、車両台数、概算重量など、廃棄物の種類や荷姿に応じた合理的な方法で数量を把握します。
重要なのは、数量欄を何も記載せずに交付しないことです。
後から処分施設の計量結果が判明した場合の取扱いについては、紙マニフェストと電子マニフェストで異なるため、処理業者とあらかじめ運用方法を決めておくとよいでしょう。
第9問
収集運搬業者は、運搬終了後、紙マニフェストのB2票をいつまでに排出事業者へ送付する必要があるでしょうか。
A:運搬終了後10日以内
B:交付日から90日以内
C:年度末まで
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正解:A(運搬終了後10日以内)
<解説>
紙マニフェストでは、収集運搬業者は運搬を終了した日から10日以内に、運搬終了年月日などを記載したB2票を排出事業者へ送付します。
ここで混同しやすいのが、「10日」と「90日」の違いです。
- 10日以内:収集運搬業者がB2票を送付する期限
- 90日以内:排出事業者がB2票等の送付を受けない場合に、処理状況の確認などが必要になる期限
- 60日以内:特別管理産業廃棄物の場合の確認期限
電子マニフェストの場合、収集運搬業者は原則として運搬終了後3日以内に運搬終了報告を行います。
第10問
通常の産業廃棄物について、マニフェスト交付日から90日を過ぎてもB2票が返送されませんでした。排出事業者は、そのまま待っていればよいでしょうか。
A:年度末まで待てばよい
B:処理状況を確認し、必要な措置を講じる
C:同じマニフェストを再発行する
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正解:B(処理状況を確認し、必要な措置を講じる)
<解説>
通常の産業廃棄物では、マニフェスト交付日から90日以内にB2票やD票の送付を受けない場合、排出事業者は委託した産業廃棄物の処理状況を確認し、生活環境保全上の支障を防止するために必要な措置を講じなければなりません。
そのうえで、原則として30日以内に「措置内容等報告書」を管轄する都道府県知事等へ提出する必要があります。
未返送に気づいたときは、まず次の事項を確認します。
- マニフェスト番号
- 交付年月日
- 回収年月日
- 収集運搬業者
- 運搬先
- 運搬終了の有無
- B2票の送付状況
単純な郵送漏れなのか、処分場へ到着していないのかを区別することが重要です。
第11問
返送された紙マニフェストのB2票は、排出事業者が1年間保存すればよいでしょうか。
A:1年間
B:3年間
C:5年間
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正解:C(5年間)
<解説>
排出事業者は、紙マニフェストのA票に加え、返送されたB2票、D票、E票を、それぞれ法令で定められた期間保存する必要があります。保存期間は5年間です。
収集運搬業者についても、処分業者から返送されたC2票などを5年間保存します。
電子マニフェストでは、情報処理センターが法令に基づき情報を保存するため、紙票をファイルに綴じて保存する必要はありません。
紙と電子を併用している事業者は、どちらのマニフェストで処理した案件なのかを一覧で管理すると確認漏れを防ぎやすくなります。
第12問
委託契約書に記載していなかった新しい種類の産業廃棄物が発生しました。収集運搬業者がその品目の許可を持っていれば、契約を変更せずに回収できるでしょうか。
A:許可があれば回収できる
B:少量なら回収できる
C:契約内容の変更または追加が必要
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正解:C(契約内容の変更または追加が必要)
<解説>
収集運搬業者が該当品目の許可を持っていることと、排出事業者との委託契約でその品目を委託していることは、別の確認事項です。
委託契約書には、委託する産業廃棄物の種類や数量などを記載しなければなりません。
契約書に含まれていない種類の産業廃棄物を追加する場合は、実際に引き渡す前に、変更契約書や覚書などによって契約内容を変更する必要があります。
許可証、委託契約書、マニフェストの3つで廃棄物の種類が一致していることを確認しましょう。
第13問
委託契約書に記載された運搬先とは異なる処分場へ、当日の判断で搬入してもよいでしょうか。
A:同じ収集運搬業者ならよい
B:同じ都道府県内ならよい
C:契約やマニフェストの内容を確認し、必要な手続きを行う
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正解:C(契約やマニフェストの内容を確認し、必要な手続きを行う)
<解説>
産業廃棄物の収集運搬委託契約書には、運搬の最終目的地の所在地を記載する必要があります。
契約書に記載されていない処分場へ、収集運搬業者が独自の判断で搬入することはできません。
運搬先を変更する場合は、変更先の処分業者が適切な許可を持っているか、収集運搬業者が変更先まで運べる許可を持っているかなどを確認したうえで、委託契約書やマニフェストの内容を整える必要があります。
処分場が混雑している、受入停止になったといった事情があっても、無断で別の施設へ運ぶことは避けなければなりません。
第14問
収集運搬委託契約書には、収集運搬業者の許可証の写しを添付する必要があるでしょうか。
A:口頭で許可番号を確認すればよい
B:ホームページに掲載されていれば不要
C:許可証の写しなど、運搬できることを証する書面を添付する
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正解:C(許可証の写しなど、運搬できることを証する書面を添付する)
<解説>
産業廃棄物の運搬を委託する契約書には、受託者がその産業廃棄物の運搬を業として行えることを証する書面を添付する必要があります。
一般的には、収集運搬業許可証の写しを添付します。
許可証では、次の点を確認します。
- 許可を受けている自治体
- 許可の有効期限
- 取り扱える産業廃棄物の種類
- 積替え保管の有無
- 許可番号
- 事業者名と所在地
許可証を一度受け取って終わりにせず、更新時には新しい許可証の写しへ差し替えることも大切です。
第15問
委託している産業廃棄物の性状や荷姿が契約期間中に変わった場合、排出事業者は収集運搬業者や処分業者へ伝える必要があるでしょうか。
A:廃棄物の名称が同じなら不要
B:安全な取扱いや処理に影響する場合は伝える必要がある
C:次回の契約更新時に伝えればよい
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正解:B(安全な取扱いや処理に影響する場合は伝える必要がある)
<解説>
同じ「廃プラスチック類」や「汚泥」という品目であっても、成分、含水率、付着物、形状、荷姿などが変われば、適切な運搬方法や処理方法も変わる可能性があります。
委託契約書には、産業廃棄物を取り扱う際の注意事項や、契約期間中に廃棄物の性状等が変化した場合の情報伝達方法を記載することが求められています。
排出工程を変更した場合や、新しい薬品・材料を使用するようになった場合は、廃棄物の性状に変化がないか確認しましょう。
情報を伝えないまま引き渡すと、運搬中の漏えい、発熱、発火、処理施設での事故などにつながるおそれがあります。
第16問
建設工事に伴って発生した産業廃棄物は、実際に作業を行った下請業者が必ず排出事業者になるでしょうか。
A:必ず下請業者になる
B:原則として元請業者が排出事業者になる
C:廃棄物を最初に触った作業員の会社になる
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正解:B(原則として元請業者が排出事業者になる)
<解説>
建設工事に伴って発生する廃棄物については、原則として発注者から直接工事を請け負った元請業者が排出事業者になります。
実際の解体作業や撤去作業を下請業者が行っていたとしても、通常は元請業者が排出事業者として、委託先の選定、契約、マニフェスト交付などを行います。
建設工事では関係者が多くなりやすいため、誰が排出事業者なのかを曖昧にしないことが重要です。
環境省の建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理についてでも、建設工事における排出事業者は原則として元請業者であると示されています。
第17問
建設工事の下請業者は、少量であれば、収集運搬業許可を持たずに現場の産業廃棄物を自由に持ち帰れるでしょうか。
A:少量なら自由に持ち帰れる
B:元請業者が了承すれば自由に持ち帰れる
C:原則としてできず、例外には細かな条件がある
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正解:C(原則としてできず、例外には細かな条件がある)
<解説>
建設工事に伴って生じた廃棄物は、原則として元請業者が排出事業者です。
したがって、下請業者が収集運搬業許可を持たずに廃棄物を運搬すると、他人の産業廃棄物を無許可で運搬したと判断される可能性があります。
一定の小規模な工事については、廃棄物処理法第21条の3に基づき、下請業者が許可を受けずに運搬できる例外があります。ただし、請負契約への記載、廃棄物の種類・数量、運搬先、運搬距離、必要書面の携帯など、複数の条件を満たさなければなりません。
「少量だから」「元請業者に頼まれたから」という理由だけで例外が認められるわけではありません。
第18問
再生資源として売却する物であれば、売却先へ運搬している途中も必ず有価物として扱われるでしょうか。
A:売買契約があれば必ず有価物になる
B:売却代金が1円以上なら必ず有価物になる
C:取引全体や占有の移転状況によっては、輸送中も廃棄物として扱われる
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正解:C(取引全体や占有の移転状況によっては、輸送中も廃棄物として扱われる)
<解説>
形式上「売却」という名称が付いていても、それだけで廃棄物ではなくなるわけではありません。
例えば、引渡し側が輸送費を負担し、輸送費が売却代金を上回るなど、取引全体として引渡し側に経済的損失が生じる取引は「逆有償」と呼ばれます。
逆有償の取引では、再生利用するために有償で譲り受ける者が占有者となるまで、廃棄物処理法が適用される可能性があります。
したがって、売却先へ到着するまでの収集運搬について、収集運搬業許可、委託契約、マニフェストなどが必要になる場合があります。
有価物か廃棄物かは、名称や売却価格だけでなく、物の性状、取引価値、輸送費、取引の実態、占有者などを総合的に見て判断されます。
第19問
電子マニフェストを使用する場合、収集運搬車両には産業廃棄物に関する情報を何も備え付けなくてよいでしょうか。
A:何も必要ない
B:必要事項を確認できる状態にする必要がある
C:処分場の名称だけ分かればよい
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正解:B(必要事項を確認できる状態にする必要がある)
<解説>
電子マニフェストを使用している場合、紙マニフェストそのものを携帯する必要はありません。
ただし、運搬車両には、電子マニフェストを使用していることを証する書面と、運搬する産業廃棄物に関する所定の情報を確認できる状態を整える必要があります。
電子機器を使用して確認できるようにする場合は、通信環境がない場所や端末の電池切れなども想定しておく必要があります。
「電子マニフェストだから車内には何もなくてよい」というわけではありません。
第20問
収集運搬業者が処分場へ到着したところ、実際の廃棄物に契約書やマニフェストへ記載されていない物が混入していました。どのように対応するのが適切でしょうか。
A:少量ならそのまま搬入する
B:マニフェストの品目を収集運搬業者が書き換える
C:搬入をいったん止め、排出事業者や処分業者へ確認する
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正解:C(搬入をいったん止め、排出事業者や処分業者へ確認する)
<解説>
委託契約書、マニフェスト、実際の産業廃棄物の内容が一致しない場合、そのまま搬入すると、許可品目外の運搬や処分、マニフェストの虚偽記載などにつながる可能性があります。
収集運搬業者だけの判断で品目を書き換えたり、別の廃棄物として搬入したりしてはいけません。
まず排出事業者と処分業者へ連絡し、次の事項を確認します。
- 混入物が何であるか
- 産業廃棄物の品目区分
- 収集運搬業者がその品目の許可を持っているか
- 処分業者が受入可能か
- 委託契約の対象に含まれているか
- マニフェストをどのように訂正するか
不明な物が混入していた場合に回収を断ることは、適正処理を守るために必要な対応です。
あなたの正解数は?

全20問のうち、何問正解できたでしょうか。
- 18~20問:収集運搬の実務を十分に理解しています
- 14~17問:基本は身についていますが、個別判断には注意が必要です
- 10~13問:契約書やマニフェストの運用をもう一度確認しましょう
- 9問以下:第1弾とあわせて基本事項から確認することをおすすめします
産業廃棄物の収集運搬では、「これまで問題がなかったから大丈夫」という判断は禁物です。
廃棄物の種類、排出場所、運搬先、運搬業者などが変われば、必要な許可や契約内容も変わる可能性があります。
収集運搬を委託する前のチェックポイント
産業廃棄物を収集運搬業者へ引き渡す前に、少なくとも次の事項を確認しましょう。
- 排出事業者が誰なのか明確になっているか
- 運搬業者が必要な自治体の許可を持っているか
- 委託する産業廃棄物が許可品目に含まれているか
- 許可証の有効期限が切れていないか
- 積替え保管の有無が実際の運搬方法と一致しているか
- 委託契約書を事前に締結しているか
- 契約書に運搬先や産業廃棄物の種類が記載されているか
- マニフェストと実際の廃棄物が一致しているか
- 車両表示や書類携帯が適切か
- 飛散・流出を防止できる荷姿になっているか
一つでも不明な点がある場合は、回収前に収集運搬業者や処分業者へ確認することが大切です。
まとめ
今回の収集運搬クイズ第2弾では、自社運搬、グループ会社による運搬、複数業者による区間運搬、マニフェストの返送期限、建設廃棄物、逆有償など、実務で判断に迷いやすい項目を取り上げました。
特に重要なのは、次の3点です。
- 許可証、委託契約書、マニフェスト、実際の廃棄物を一致させる
- 運搬方法や廃棄物の内容が変わった場合は、契約内容も確認する
- 自社運搬であっても、運搬基準や車両表示、書類携帯を守る
産業廃棄物の処理責任は、専門業者へ委託した後も排出事業者に残ります。
収集運搬業者へ任せきりにするのではなく、排出事業者自身も許可、契約、マニフェストの仕組みを理解しておくことが、法令違反や不適正処理を防ぐことにつながります。
参考資料:
- 環境省|産業廃棄物収集運搬車への表示・書面備え付け義務
- 環境省|建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について
- 環境省|平成22年改正廃棄物処理法Q&A
- JWNET|紙マニフェストとの運用比較
- e-Gov法令検索|廃棄物の処理及び清掃に関する法律
- e-Gov法令検索|廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則
株式会社オーシャンなら収集運搬から処分まで一括して対応しています
株式会社オーシャンでは「産業廃棄物処分業」の許可に加えて「産業廃棄物収集運搬業」の許可も取得しているため、回収から処分まで完結できます。排出者であるお客様はお電話をいただければ、私たちが回収に伺い、積み込みも弊社作業員にて行わせていただきますので、お客様にお手間はいただきません。
詳しくは以下をご参照ください。


